このマニュアルの使い方
本マニュアルは三部構成です。
| 部 | 章 | 対象 |
|---|---|---|
| 第 I 部 — インストールと設定 | 1–4 | Decodium を初めてインストールする方 |
| 第 II 部 — 運用 | 5–13 | 日々バンドで運用する方 |
| 第 III 部 — リファレンス | 14–20 | 個々の設定項目の正確な意味を調べる方 |
操作項目の名称は英語版インターフェースでの表記のまま記載しています(Monitor、
Setup > Radio、Halt)。これはプログラムコードの基準言語だからです。Decodium を
日本語、イタリア語、ラトビア語、その他の対応言語で使用している場合も、操作項目の位置は
まったく同じであり、混乱を招きそうな箇所には訳語を併記しています。
機能の利用可否について。 Decodium は Windows、macOS、Linux 向けに、それぞれ異な るデコードバックエンドとライブラリでビルドされます。ここで説明する機能の一部は、 プラットフォーム、接続している無線機、ダウンロードしたパッケージのビルド設定によって、 表示されない、または無効になっている場合があります。関係する箇所ではマニュアル内で 指摘します。
第 I 部 — インストールと設定
1. はじめに
1.1 Decodium 4 とは
Decodium 4.0 Core Shannon は、弱信号モード向けの完結したデジタル局です。WSJT-X / Decodium の系列から生まれ、別のアーキテクチャへ移行しました。Qt 6 / QML のインター フェース、段階的に C++ で書き直したデコーダーとモジュレーター、複数のバックエンドに 対応した CAT 制御の内蔵、GPU 支援のウォーターフォールとパナダプター、ライブマップ、 DX クラスター、PSK Reporter、QSO ログ、そしてデータベースに保存されるデコード履歴を 備えます。
Decodium 4 では次のことができます。
- FT8、FT4、FT2、Q65、MSK144、JT65、JT9、JT4、 FST4、FST4W、WSPR での受信と送信
- CAT による無線機の制御(Hamlib、ネイティブバックエンド、Ham Radio Deluxe、OmniRig、 TCI)
- 手動での QSO のほか、Auto Sequence、Auto CQ、Multi Answer Mode、DX ペディション モードの利用
- PSK Reporter、QRZ Logbook、Cloudlog、LoTW へのスポットと QSO の送信、および UDP、 ADIF TCP、N1MM 経由での外部プログラムへの送信
- リモート Web ダッシュボードによるタブレットやスマートフォンからの局の操作
Core Shannon という名称は Claude Shannon と、このプロジェクトの根底にある考え方を 指しています。すなわち、弱いデジタル通信を情報・同期・堅牢性・運用上の信頼性の問題と して扱うということであり、変調の練習として扱うのではないということです。
1.2 Decodium 3 からの変更点
Decodium 3「Raptor」から移ってきた方には、三つの大きな違いがあります。
- 新しいインターフェース。 Qt Widgets のインターフェースは QML のインターフェース に置き換わりました。パネルはドッキング、切り離し、並べ替えができ、配置はセッションを 越えて保持されます。
- C++ のエンジン。 FTx 系列のデコーダーとモジュレーターは C++ へ移行し、従来の ルーチンとの比較試験を行っています。一部の専門的な VHF/UHF モードには従来の コンポーネントが残っています。
- 内蔵サービス。 SQLite によるデコード履歴、Web ダッシュボード、DX クラスター、 PWR/SWR/ALC のテレメトリー、局の診断はプログラム自体に含まれ、外部ツールを必要と しません。
ソースコードに含まれる CHANGELOG.md に、リリースごとの変更が記されています。
1.3 FT2 の概要
FT2(Fast Track 2)は、このプロジェクト内で作られたデジタルモードで、ADIF では
MODE=MFSK と SUBMODE=FT2 として認定されています。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 変調 | 4-GFSK |
| メッセージあたりのシンボル数 | 105(データ 87 + 同期 16 + ランプ 2) |
| シンボル長 | 24 ms(12 kHz で 288 サンプル) |
| トーン間隔 | 約 41.667 Hz |
| 占有帯域幅 | 約 167 Hz |
| 送信長 | 約 2.52 秒 |
| T/R スロット | 3.75 秒 |
| 符号化 | LDPC(174,91) + CRC-14 |
| ペイロード | 77 ビット |
| ADIF サブモード | FT2(MODE=MFSK と併用) |
第 6 章はすべて FT2 とその設定に充てています。
1.4 ライセンスとソースコード
Decodium 4 は GPL-3.0 で配布されています。ライセンス全文は、ソースコードおよび
パッケージに含まれる COPYING ファイルにあります。ソースコードは GitHub で公開されて
おり、コミット履歴の全体とダウンロード可能なリリースがあります。
2. 動作条件とインストール
2.1 動作条件
対応オペレーティングシステム
- Windows 10 / 11、64 ビット
- macOS(Apple Silicon、およびパッケージが提供されている場合は Intel)
- Linux x86_64 および aarch64、AppImage 形式
推奨される最低構成
- FT2 を非同期デコードで運用するための、比較的新しい 4 コア CPU
- 4 GB の RAM(Live Map とパナダプターを有効にする場合は 8 GB 推奨)
- ドライバーを更新した GPU。Decodium は Qt Quick/RHI を使用し、ウォーターフォール、 パナダプター、マップでハードウェア支援を利用します
- サウンドカード、または無線機の USB インターフェース
- NTP、DX クラスター、PSK Reporter、更新のためのインターネット接続
性能の低い機器では Slow-PC モード(4.9 節)が利用でき、描画の負荷とインター フェースの更新頻度を下げます。
2.2 パッケージのダウンロード
- 公式リポジトリの Releases ページを開きます。
- 使用するシステム向けのパッケージをダウンロードします。
- Windows:
x64インストーラー - macOS Apple Silicon / Intel:.dmgファイル - Linux:x86_64またはaarch64用のAppImage - パッケージをインストールするか、ファイルに実行権限を与えて Decodium を起動します。
2.3 Windows
インストーラーを実行し、案内に従います。初回起動時に Windows がネットワークアクセスの 許可を求めることがあります。NTP、DX クラスター、PSK Reporter、Web ダッシュボード、 自動更新を使う場合は許可が必要です。
Windows 用パッケージにはデジタル署名があります。コード署名に関する記述はソースコードの
CODE_SIGNING_POLICY.md にあります。
2.4 macOS
隔離属性のために macOS がアプリケーションをブロックする場合は、インストール済みの アプリから属性を削除します。
sudo xattr -r -d com.apple.quarantine /Applications/Decodium.app
アプリケーションの正確な名称は、作成されたパッケージによって異なる場合があります。
Decodium が初めて音声入力を開くとき、macOS はマイクの使用許可を求めます。この許可が ないとデコーダーに信号がまったく届きません。
2.5 Linux(AppImage)
AppImage に実行権限を与えて起動します。
chmod +x Decodium*.AppImage
./Decodium*.AppImage
一部のディストリビューションでは libfuse2 が必要です。あるいは内容を手動で展開する
こともできます。
./Decodium*.AppImage --appimage-extract
cd squashfs-root
./AppRun
シリアルポートを使うには、ユーザーが適切なグループに属している必要があります
(Debian/Ubuntu では dialout、Arch では uucp)。追加後は再度ログインが必要です。
2.6 更新
Decodium には更新確認の機能があります(Setup > Advanced > DATA UPDATES)。新しい
バージョンがある場合、リリースノートとパッケージへのリンクを示すウィンドウが表示され
ます。更新によって設定、ログ、デコード履歴が消えることはありません。
3. 初回設定
この章では、最初の QSO に必要な最小限を扱います。すべての設定の完全なリファレンスは 第 14 章にあります。
上部バーの ⚙ Setup ボタンで設定を開きます。
3.1 局の情報 — Setup > Station
STATION DETAILS セクションの項目を入力します。
| 項目 | 入力する内容 |
|---|---|
My Call |
自局のコールサイン。不要な付加符号は付けません |
My Grid |
4 桁または 6 桁のグリッドロケーター(例: JN71DC) |
Auto Grid |
ロケーターを GPS や外部サービスに追従させる場合に有効にします |
IARU Region |
自局の IARU 地域。バンドプランを決定します |
Type 2 Msg Gen |
複合コールサインのメッセージ生成。プリフィックスやサフィックスがない場合は Full のままにします |
Op Call |
オペレーターのコールサイン。局のコールサインと異なる場合に入力します |
STATION INFO セクション(Station Name、QTH、Rig Info、Antenna、
Power (W)、WSPR Power)は送信には影響せず、ADIF ログと外部サービスに渡されます。
いま入力しておくと、後でログが不完全になることを避けられます。
3.2 無線機と CAT — Setup > Radio
BACKEND CAT セクションで、Decodium が無線機と通信する方法を選びます。
| バックエンド | 使う場面 |
|---|---|
Native (15 radios) |
直接対応している無線機。最も単純で依存関係が少ない経路です |
Hamlib (300+ radios) |
一般的な選択肢で、対応機種の範囲が最も広いものです |
TCI |
TCI インターフェースを備えた無線機や SDR ソフトウェア |
OmniRig |
Windows で、無線機をすでに OmniRig が管理し、他のプログラムと共用している場合 |
これらに加え、無線機がすでに HRD の制御下にある場合、Decodium は Ham Radio Deluxe と組み合わせて動作します。
CAT CONTROL セクションでシリアルポート、速度、ストップビット、ハンドシェイク、
PTT の方式(CAT、RTS、DTR、VOX)を設定します。Linux では、再起動ごとに
変わりうる /dev/ttyUSB* ではなく、安定した /dev/serial/by-id/... の経路を使う方が
よいです。
SPLIT OPERATION セクションでスプリットの方式を選びます。
None— スプリットなし。送信トーンは音声帯域内に留まりますRig— スプリットを無線機が処理しますFake It— 送信トーンをフィルターの素直な部分に保つため、Decodium が VFO 周波数を 移動します
Fake It は最近のほとんどの無線機で最良の選択です。送信トーンをフィルターの端から
遠ざけ、送信の歪みを減らします。
接続を確認するには DIAGNOSTICS セクションを使います。無線機の実際の周波数が
表示され、バンドの変更が双方向で動作し、Tune によって PTT が無線機を送信状態に
することを確認します。
データモードについて。 Decodium は Icom、Yaesu、Kenwood の無線機の
DATA/PKTモードを保つよう努めます。正しい設定がDATA-Uであるときに無線機をUSB/LSBへ 強制しないためです。Decodium が周波数を変えたときに無線機がデータモードから外れる 場合は、このセクションで設定したモードを確認してください。
CAT プロファイル。 複数の CAT 設定をプロファイルとして保存し、Profile メニューから
呼び出せます。二台の無線機を切り替える場合や、自宅の設備と移動運用の設備を切り替える
場合に最も早い方法です。
3.3 音声 — Setup > Audio
AUDIO DEVICES セクションで次を選びます。
- Input: 無線機から音声を受け取るデバイス(USB コーデックまたはサウンドカード)
- Output: 無線機へ音声を送るデバイス
- チャンネル: 配線に応じて
Mono、Left、Right、Both
LEVELS セクションで受信と送信のレベルを設定します。Decodium には既定で有効な 受信レベルの自動調整があり、スライダーを追いかけずに過大入力を防ぎます。これを 無効にする場合は、指示計でノイズフロアが 30〜50 dB 付近に収まる受信レベルを目安に します。
送信については、デジタルモードの原則がそのまま当てはまります。圧縮なし、加工なし、 ALC は動作させない。送信レベルは目的の出力までとし、それ以上は上げません。16.2 節で ALC のテレメトリーの読み方を説明しています。
Windows では、送信後の音声経路の再初期化を意図的に強く行っています。バッファーが 残ることや搬送波が出続けることを避けるためです。送信ごとに短い無音があるのは、この 機構が正しく働いている印です。
3.4 時刻の同期
FT8、FT4、そしていっそう厳しく FT2 では、時刻同期がデコードできるかできないかを 分けます。
Decodium には次があります。
- 内蔵の NTP クライアント(
Setup > Advanced > NTP TIME SYNC) - DecoSyncTime パネル。オフセット、同期状態、デコードの平均 DT、デコードの遅延を 表示します
Enable NTP を有効にし、パネルが同期状態を示していることを確認します。多くの局に
対して平均 DT がつねに 0 から外れている場合は、伝搬ではなく自局の時計の問題です。
3.5 運用モード
上部バーの選択欄でモードを選びます。最初の QSO では次のようにします。
- まず標準的な周波数で FT8 から始めます。既知の条件で音声、CAT、時刻を確認でき ます。
- 1〜2 周期で Full Spectrum にデコード結果が現れることを確認します。
- そのうえで FT2 に移ります。FT2 はタイミングと音声設定の誤りにはるかに厳しい モードです。
4. インターフェース
4.1 ウィンドウの構成
Decodium 4 のメインウィンドウは次の要素から成ります。
| 要素 | 役割 |
|---|---|
| 上部バー(toolbar) | 周波数、バンド、モード、CAT の状態、RX/TX、クイックボタン |
| ウォーターフォール / パナダプター | 時間と周波数の表示、音声帯域のスペクトラム |
| Full Spectrum | その周期のすべてのデコード結果。「Band Activity」に相当します |
| Signal RX | 進行中の QSO に関係するデコード結果 |
| TX パネル | TX1〜TX7 のメッセージ、QSO の状態、送信の操作 |
| ステータスバー | 動作状態、警告、カウンター |
| 補助パネル | Live Map、QSO Log、DX Cluster、Astro、Time Sync、MAM、Caller Queue、FT2-Link |
4.2 上部バー
上部バーのボタンは、表示するかどうかと並び順の両方を設定できます
(Setup > UI Buttons)。
| ボタン | 役割 |
|---|---|
Monitor (MON / STOP) |
受信を開始・停止します |
Setup (⚙) |
設定を開きます |
REC |
音声の録音 |
WAV |
WAV ファイルの読み込みとデコード |
Log |
QSO ログのウィンドウを開きます |
Macro |
定型メッセージとマクロ |
Astro |
天文と月のデータ |
Layout |
ウィンドウ配置を元に戻します |
History |
データベース内のデコード履歴 |
CAT |
無線機制御のウィンドウ |
Async FT2 (A) |
FT2 の非同期デコードの状態 |
PSK Reporter |
PSK Reporter のパネル |
DX Cluster |
DX クラスターのパネル |
World Clock |
世界時計 |
ボタンを並べ替えるには、長押ししてドラッグします。元の配置に戻すには
Setup > UI Buttons の Restore default button order を使います。
4.3 ウォーターフォールとパナダプター
ウォーターフォールはスペクトラムの時間変化を示し、パナダプターは瞬時のスペクトラムを 下部の音声周波数目盛りとともに示します。
主な操作は次のとおりです。
- ウォーターフォール上での左クリック: 受信の音声周波数を移動します
- 修飾キーを併用したクリック(設定に従います): 送信の音声周波数を移動します
- マウスホイール: 領域に応じて拡大縮小またはスクロール
- パレット:
Setup > Colors > SPECTRUMで選択と調整ができます
ウォーターフォールは独立したウィンドウに切り離し、再びドッキング、または 最小化できます。コンパクトな配置では履歴のしきい値を低くし、表示部分を損なわずに メモリーとテクスチャーを節約します。
4.4 Full Spectrum
Full Spectrum はその周期のすべてのデコード結果を一覧します。表示する列は
Setup > Display > DECODES で設定し、距離(Dist)、方位(Az)、周波数などを
含みます。
- 行のダブルクリック: その局を QSO の相手として選び、メッセージを準備します
Clear: 一覧を消去します- 末尾へ移動するボタン(Go to the latest decode)は、上方向にスクロールした表示を 下端に戻します
行の色は Setup > Colors > DECODE COLORS の規則に従います。新しい DXCC、新しい大陸、
新しい CQ ゾーンまたは ITU ゾーン、新しいグリッド、新しいコールサイン、メッセージ中の
CQ、73/RR73、すでに交信済みの局(B4)、LoTW 利用局、送信したメッセージです。
4.5 Signal RX
Signal RX は絞り込んだ表示です。進行中の QSO と、自局を呼んでいる局に関わるものだけを 示します。呼び出しが集中している場面ではこのパネルを見ます。Full Spectrum は読み取れ なくなるからです。
4.6 TX パネル
TX パネルには次が含まれます。
- TX1〜TX7 のメッセージ。生成と編集ができます
- QSO と相手局の状態
- 操作ボタン:
Auto(Auto Sequence)、Call、Hold、Tune、Halt - 送信出力と送信の簡易操作
TX パネルのボタンの並び順も変更でき、Restore default TX panel order で既定に戻せ
ます。
Halt(または Esc)は送信を直ちに中断します。これは覚えておくべき操作です。
4.7 配置:ドッキング、切り離し、初期化
主要なパネルはそれぞれ次のことができます。
- 独立したウィンドウへ切り離す(
Detach)。複数のモニターで役立ちます - 配置へ再びドッキングする(
Dock) - 隠してあとで復帰させる(
Restore …) - ドラッグして列の間を移動する
Reset Layoutで初期状態に戻す
配置はプログラムを閉じるときに保存され、次回の起動時に読み込まれます。切り離した ウィンドウとその位置も含まれます。
4.8 コンパクトモード
コンパクトモードは見出しと行の高さを詰め、画面に表示できるデコード結果を増やします。 ノート型やサイズの小さい画面では適切な選択です。
4.9 Slow-PC モード
Slow-PC mode はインターフェースと描画の負荷を下げます。ウォーターフォールの更新頻度を
落とし、アニメーションを減らし、描画スレッドの処理を軽くします。古い機器で操作が
引っかかる、デコードが遅れるといった場合に有効にしてください。FT2 では、余裕のない
インターフェースのために送信スロットを逃すことがあります。
4.10 テーマと外観
Setup > Display > ASPETTO / TEMA でテーマ(暗いテーマを含む)、インターフェースの色、
フォントを選べます。Setup > Display > FONT ではデコード結果のフォントを設定します。
等幅フォントを使ってください。そうしないとメッセージの列が揃いません。
第 II 部 — 運用
5. QSO:受信からログまで
5.1 受信を始める
Monitorを押します。ボタンがSTOPに変わり、ウォーターフォールが流れ始めます。- 受信レベルが過大になっていないか確認します。
- 1〜2 周期待ちます。デコード結果は各スロットの終わりに Full Spectrum へ現れます。
何もデコードされないのにウォーターフォールに信号が見える場合、原因はほぼ時計 (3.4 節)か、その周波数に合っていないモードです。
5.2 局を呼ぶ
- Full Spectrum または Signal RX で、その局の行をダブルクリックします。Decodium が 相手局を設定し、メッセージを生成し、正しいスロットを選びます。
- 送信の音声周波数を確認します。FTx 系のモードでは、呼ぶ相手に重ねるのではなく、 スペクトラムの空いている場所で送信するのが良い運用です。
- TX パネルに生成されたメッセージを確認します。
- 送信を有効にします。
- Auto Sequence が有効なら、Decodium が QSO を最後まで進めます。レポート、確認、
RR73/73です。
5.3 CQ を出す
TX6(CQ のメッセージ)を選びます。- 送信を有効にするか、繰り返し呼ぶ場合は Auto CQ を使います。
- 直接の応答は Signal RX で確認します。
- Auto Sequence に任せるか、手動で介入します。
Auto CQ が有効なら、Decodium は各 QSO の終わりに再び CQ を出します。設定した保護機能 (watchdog、SWR の確認、再送回数の上限)の範囲内で動作します。
5.4 Auto Sequence とその設定
Setup > TX > AUTO SEQUENCE に、自動処理を制御する規則がまとめられています。
| 設定 | 働き |
|---|---|
Auto Sequence |
QSO の手順を自動で進める機能を有効にします |
Send RR73 |
QSO が確実と判断されるとき、RRR の代わりに RR73 を使います |
Quick QSO |
4 メッセージに短縮した手順。TU を認識します |
Resume QSO on partner reply |
相手局が応答した場合、途切れた手順を再開します |
Disable TX after 73 |
73 の後、続けずに送信を止めます |
MSK/Q65 TX until 73 |
MSK144 と Q65 では 73 まで送信を続けます |
Quick QSO はコンテストや交信数の多い運用のためのものです。QSO を 4 回のやり取りに 縮めながら、有効なログを残します。
5.5 再送と QSO の終了
Setup > TX > FT2 UTILITY には QSO 終了時の設定が、FT2、FT4、FT8 ごとに別の値として
含まれます。
| 設定 | 意味 |
|---|---|
FT2/FT4/FT8: signoff retries (73/RR73) |
諦めるまでに終了メッセージを繰り返す回数 |
Weak-partner signoff boost |
相手局が弱いとき、再送回数を増やします |
weak SNR threshold (dB) |
これを下回ると相手局を弱いと判断する SNR のしきい値 |
extra signoff retries |
その場合に認める追加の再送回数 |
Caller retries (max TX repeats per step) |
自分が呼ぶ側のとき、各段階での最大再送回数 |
Caller retries hard cap |
watchdog が有効でも適用される絶対上限 |
これらの設定にはひとつの明確な目的があります。弱い QSO を、周波数を占有し続けずに 終わらせることです。限界に近い DX を追うなら、非常に弱い相手局への加算を増やします。 コンテストで運用するなら、再送回数は低く抑えます。
5.6 QSO をログに記録する
QSO が終わると、Decodium はログの確認ウィンドウを開きます
(Setup > Reporting > LOGGING の Prompt to log QSO が有効な場合)。QSO はローカルの
ADIF ログに書き込まれ、設定していれば QRZ Logbook、Cloudlog、LoTW、接続した外部
プログラムへ送られます。
Alt+L で、マウスを使わずに現在の QSO を記録できます。
5.7 Worked-before(B4)
Decodium は交信済みの局を、コールサイン・バンド・モードの組み合わせで判定します。
20 m の FT2 での QSO は、同じコールサインを 20 m の FT8 や 40 m の FT2 で交信済みとは
しません。したがって Full Spectrum の B4 の色は本当の重複を示し、「新しい DXCC /
グリッド / ゾーン」の強調表示は、運用中にモードを変えても正しいままです。
6. FT2 での運用
FT2 はこのプロジェクトが始まったモードであり、いまも主要な目的です。この章では FT2 に 関わることを一か所にまとめています。
6.1 FT2 に期待できること
FT2 のスロットは 3.75 秒、送信は約 2.52 秒です。これは二つのことを意味します。
- QSO のペースは FT8 よりはるかに速く、FT4 よりも明らかに速いです。これがコンテスト、 呼び出しの集中、DX ペディションでの利点です。そうした場面では、感度ではなく 1 QSO に かかる時間が制約になります。
- デコードし、判断し、送信を準備する時間の余裕は小さいです。音声の設定、時計の正確さ、 CPU の負荷が FT8 よりはるかに重く影響します。
FT2 は「より良い FT8」ではありません。信号があり、時間が不足する条件に合わせて最適化 された、速いモードです。
6.2 非同期デコード
Decodium は FT2 を非同期にデコードします。スロットの終わりを待ってまとめて処理するの ではなく、信号が届いている最中に重なり合うブロックを処理します。これにより、相手局の 送信が終わってから画面にメッセージが現れるまでの遅れが短くなります。FT2 では、正しい スロットで応答するためにこの時間がそのまま必要になります。
非同期デコードの状態は、上部バーの Async FT2 (A) ボタンで確認できます。
6.3 送信スケジューラー
FT2 の送信スケジューラーには、譲れない規則があります。スロット内に終われない送信を 決して始めないということです。途中で切れた送信は誰にもデコードされず、周波数を 汚すだけです。
そのため次の保護機能があります。
設定(Setup > TX > FT2 UTILITY) |
働き |
|---|---|
FT2: conservative TX window (no truncated frames) |
スロット内で始まりが遅すぎる送信を却下します |
Immediate TX on click (1.0.283 style) |
整列を待たず、クリックで直ちに送信する動作に戻します |
Adaptive async TX timing (experimental) |
測定した条件に応じて開始の瞬間を動的に調整します |
FT2: manual one-shot disarm (1.0.300+) |
自動処理を切らずに、手動送信 1 回だけを解除します |
送信が始まってから切られる場合、最初に確認すべきは時刻同期、次が保守的な送信ウィンドウ です。
6.4 FT2 の堅牢性に関する設定
これらの設定は、弱い信号、不安定な信号、QSB のある信号のためのものです。「念のため」と すべて有効にしないでください。どれも CPU 時間か遅延を消費します。
| 設定 | 有効にする場面 |
|---|---|
Conservative FT2 (weak-signal mode) |
非常に弱い信号。速さより堅牢さを優先します |
FT2 partner-memory (anti-QSB) |
相手局が消えて戻る場合。Decodium がスロットをまたいで状態を保持します |
FT2 TX2 re-send on stall |
2 回目のやり取りで手順が止まる場合。TX2 を繰り返します |
FT2: AP cache rescue (experimental) |
予期されるメッセージの事前情報を用いた復旧 |
FT2: narrow reply decode (experimental) |
応答が予想される範囲に絞ったデコード |
FT2: full decode in AutoCQ |
Auto CQ 中も完全なデコードを行います。CPU 負荷は増えます |
FT2: close strong partners earlier |
強い相手局との QSO を早めに終え、スロットを解放します |
FT2: adaptive decode (CPU saver) |
CPU に余裕がないとき、デコードの処理量を減らします |
FT2: skip redundant end-slot decode |
スロット末尾の重複したデコードを省き、遅延を減らします |
Smooth decode flow |
デコード結果の表示を分散させ、インターフェースが詰まらないようにします |
始めに勧める設定: 既定値のままにし、QSB のある DX を追う場合は
FT2 partner-memory を有効にします。Conservative FT2 は限界の信号を追うときだけ
有効にしてください。
6.5 ログとメッセージの保護
| 設定 | 働き |
|---|---|
Post-log RRR re-engage guard (FT2) |
ログ記録後に受けた RRR が、終了した QSO を再び開くことを防ぎます |
courtesy RRR max |
その場合に儀礼として送る RRR の上限回数 |
Log RR73 even if partner leaves (FT2) |
RR73 の後に相手局が送信をやめても QSO を記録します |
FT2 state transition census (log only) |
動作を変えずに、診断のため QSO の状態遷移を記録します |
最後の設定は、手順の不具合を報告するときに役立ちます。通過した状態の正確な記録が得られ、 それがまさに不具合を再現するために必要なものです。
6.6 コールサインとハッシュ
FT2 は FT8 や FT4 と同じくコールサインを圧縮します。長いコールサインや複合コールサインは ハッシュとして送られ、受信側がすでに見たコールサインから復元します。Decodium には ゴーストコール(デコードされたように見えて実際には存在しないコールサイン)や、 復元できないペイロードへの保護があります。メッセージを確実に帰属できない場合、それを QSO の手順を進めるためには使いません。
この動作は意図したものです。誤ったコールサインで記録された QSO よりも、完了しなかった QSO のほうがよいという判断です。
6.7 性能の低い CPU での FT2
処理の遅い機器では次のようにします。
Slow-PC modeを有効にしますFT2: adaptive decode (CPU saver)を有効にしますFT2: skip redundant end-slot decodeを検討します- ウォーターフォールの高さと表示する履歴を減らします
- 必要なければ Live Map を閉じます
FT2 での優先順位はいつも同じです。まずタイミング、次に感度、最後にインターフェースの 見た目です。
7. Multi Answer Mode と呼び出し局のキュー
7.1 何をするものか
Multi Answer Mode(MAM)は、複数の呼び出し局を並行して扱い、2 つ以上の QSO を同時に 進める機能です。MAM パネルは動作中のストリームを表示し、ダブルクリックで局を追加でき ます。
責任はオペレーターにあります。MAM は作業を整理しますが、運用を許可するものではありま せん。混み合った周波数で使う前に、自局の信号と設定が適切であることを確かめてください。
7.2 マルチストリーム
Setup > TX > FT2 UTILITY には次があります。
FT2/FT8 MAM multi-stream (MSHV, sperimentale)— 複数の同時ストリームの扱いを有効に しますMAM multi-stream: max stream simultanei— 許可するストリーム数
この設定は試験的と記されています。同時送信の数が増え、それに伴って誤りの機会も 増えます。まず 2 ストリームから始めてください。
7.3 呼び出し局のキュー
Caller Queue パネルは自局を呼んでいる局を集め、運用上の基準で並べ替えられるように します。人気のある局から CQ を出し、応答が処理できる速さを超えて届く場面で自然に役立つ 道具です。
8. DX ペディションモードとコンテストモード
8.1 Fox / Hound / SuperFox
Setup > Advanced > OPERATING MODE にあります。
| 設定 | 役割 |
|---|---|
Fox Mode |
自分がペディション側です。多重送信で複数の呼び出し局を処理します |
Hound Mode |
自分が呼ぶ側です。Fox に対する呼び出しの作法に従います |
SuperFox |
拡張された Fox モード。信号に暗号署名を付けます |
Show OTP |
認証機構が用いる OTP コードを表示します |
OTP の設定(Setup > Advanced > OTP: OTP Enabled、OTP Seed、OTP Interval、
OTP URL)は、運用の検証に使うコードの生成と配布に関わります。ペディションを主催する
側に関わるもので、個々の呼び出し局には関係しません。
8.2 DX-Pedition Workspace
DX-Pedition Workspace は専用の配置で、Full Spectrum · Decode、
Signal RX · QSO Lock、Log · QSO Entry を 1 つの画面に並べ、UTC 時刻とオペレーターの
コールサインを表示します。人気のある局でのオペレーター交代を想定しており、バンドの
状況、進行中の QSO、ログ入力を同時に把握する必要がある場面のためのものです。
8.3 コンテスト
Setup > Advanced > CONTEST で進行中の運用種別を設定します。
Activity:None、Field Day、Fox、HoundFD ExchangeとRTTY Exchange: 規約が定める交換内容Contest Name、Indiv Name、NCCC Sprint: 各形式の設定値
運用種別の選択はメッセージの生成を変えます。コンテストでは送信を始める前に、必ず TX の メッセージを確認してください。
9. 高度なデコード
Setup > Advanced > ADV DECODING には 3 つの救済手法がまとめられており、個別に有効に
するか、自動管理に任せることができます。
| 手法 | 説明 | おおよその改善 |
|---|---|---|
Coherent Avg |
Q65 と JT65 向けの、複数スロットにわたるコヒーレント平均 | +1〜3 dB |
Neural Sync |
OSD(Ordered Statistics Decoding)を強制した FT8 のデコード | 限界の信号で +2〜3 dB |
Turbo Feedback |
限界のデコードを救うための LDPC 反復の拡張 | 場合により変動 |
Auto Mode が有効なら、Decodium は測定した条件に基づき、必要なときにのみ 3 つの
手法を有効にします。Live state の欄が、そのとき動作しているものを示します。
これらの設定の代償は CPU 時間です。処理の遅い機器ですべてを手で有効にすると、状況は
改善するどころか悪くなります。多くの場合 Auto Mode が最も妥当な選択です。
その他のデコード設定は Setup > Decode にあります。
- DECODE PARAMETERS — デコードの深さと全般的な設定
- JT65 VHF/UHF — VHF/UHF 運用に固有の設定
- SIDELOBE CONTROL — サイドローブの制御
- DECODE FILTERS — デコード結果に対するフィルター(12.4 節を参照)
10. Live Map、Astro、Time Sync
10.1 Live Map
Live Map はデコードした局と、自局からそれらの局への経路を、方向と状態で色分けした マーカーとともに表示します。バンドやモードを変えたとき、またデコード一覧を消去したとき に自動で初期化され、すでに有効でない情報が地図上に残らないようにします。
送信中は地図の更新が意図的に遅くなります。これは優先順位の判断です。描画スレッドが送信 から時間を奪ってはならないからです。
地図が不要なら、閉じることで GPU とメモリーが空きます。性能の低い機器で最初に手放す パネルです。
10.2 Astro
Astro パネルは EME と VHF/UHF の運用に役立つ天文データを示します。月の位置、方位と
仰角、ドップラー、劣化です。AzEl データのフォルダーは
Setup > Audio > DIRECTORY で設定します。
10.3 Time Sync(DecoSyncTime)
DecoSyncTime パネルは時刻に関わるものをまとめています。
- NTP の状態と適用しているオフセット
- 受信したデコード結果から求めた平均 DT
- デコードの遅延
- 推定に用いたサンプル数
読み方は次のとおりです。
| 観察 | 意味 |
|---|---|
| 多くの局に対して平均 DT が 0 前後 | 時計は正しいです |
| 平均 DT が一定で 0 でない | 自局の時計の誤りです。NTP を整えてください |
| DT がばらつくが中心にある | 正常です。伝搬によるものです |
| デコードの遅延が大きい | CPU に余裕がありません。Slow-PC モードを検討してください |
サウンドカードの周波数偏差の推定値も ppm で表示され、緑・黄・赤の指示が付きます。 偏差が大きいとスロットのタイミングが次第にずれていきます。安価な USB コーデックに多い 現象です。
11. ログ、オンラインサービス、外部連携
11.1 ローカルの QSO ログ
Decodium はローカルの ADIF ログと QSO Log ウィンドウを管理し、QSO の入力と編集が
できます。動作の設定は Setup > Reporting > LOGGING にあります。記録前の確認、必須
項目、レポートの形式です。
11.2 PSK Reporter
Decodium は観測結果を PSK Reporter へ送り、専用パネルから自局のスポットを検索できます。 送信はキューで行われ、送るものがないときはサービスへの背景通信を維持しません。
11.3 QRZ Logbook、Cloudlog、LoTW
| サービス | セクション | 必要なもの |
|---|---|---|
| QRZ Logbook | Setup > Reporting > QRZ LOGBOOK |
ログブックの API キー |
| Cloudlog | Setup > Reporting > CLOUDLOG |
設置先の URL と API キー |
| LoTW | Setup > Reporting > LOTW |
LoTW 利用局の一覧を取得するための認証情報 |
Cloudlog については、Decodium が API のエンドポイントを整え、エラーメッセージで HTTP、 認証、プロキシーの問題を区別します。アップロードが失敗した場合、どれに当たるかが メッセージで分かります。
LoTW のデータは Full Spectrum で LoTW 利用局を強調表示するためにも使われます
(LoTW marker の色)。
11.4 DX クラスター
DX Cluster パネルは telnet のノードに接続してスポットを表示し、フィルターを
かけられます。設定は Setup > Reporting > DX CLUSTER にあります(ホスト、ポート、
ログイン用コールサイン、フィルター)。
11.5 外部プログラムとの連携
| 連携 | セクション | 主な用途 |
|---|---|---|
| UDP Server | Setup > Reporting > UDP SERVER |
JTAlert、GridTracker など、WSJT-X の UDP プロトコルに対応するプログラム |
| N1MM / EasyLog | Setup > Reporting > N1MM / EasyLog |
コンテストのログ |
| ADIF TCP | Setup > Reporting > ADIF TCP |
外部のログプログラムへ TCP で QSO を送る |
JTAlert や GridTracker を使う場合、UDP Server を有効にし、ポートを外部プログラム側の 設定と一致させる必要があります。
11.6 音声の録音
Setup > Reporting > RECORDING は受信音声の録音を扱います。後からの解析や、不具合の
報告に実際の信号を添えるときに役立ちます。
12. デコード履歴、フィルター、アラート
12.1 Decode History
Decodium はデコード結果を SQLite のデータベースに保存し、History ウィンドウから 検索できます。検索の条件は次のとおりです。
- コールサイン
- バンド
- モード
- UTC の日付範囲
- 結果件数の上限
結果は ADIF へ書き出せます。履歴はプログラムを閉じても残り、運用後の確認ができます。 伝搬の検証、バンドの状況の見直し、あいまいな QSO の再確認です。
メモリー上の表示は上限が設けられており、長時間の運用でも RAM の使用量が増え続けない ようになっています。完全な履歴はデータベースに残ります。
12.2 音によるアラート
Setup > Alerts > AUDIO ALERTS では、特定の出来事に音を割り当てられます。新しい DXCC、
新しいグリッド、探しているコールサイン、自局への直接の呼び出しです。画面を見続けずに
別の作業をしながら運用する方法です。
12.3 フィルター:ブラックリスト、ホワイトリスト、地域
Setup > Filters には次があります。
| セクション | 役割 |
|---|---|
BLACKLIST |
無視するコールサイン |
WHITELIST |
常に表示するコールサイン |
ALWAYS PASS |
フィルターより優先される規則 |
EXCLUDE TERRITORY |
地理的単位による除外 |
FILTER OPTIONS |
フィルター動作の全般設定 |
ALWAYS PASS が優先されます。厳しくフィルターをかけているときでも決して見落としたく
ない友人のコールサインは、ここに入れます。
12.4 デコードのフィルター
Setup > Decode > DECODE FILTERS はより手前で働き、デコーダーの処理と一覧に載る内容に
作用します。適切に使えば、混み合ったバンドで CPU の負荷を下げられます。
13. リモート Web ダッシュボードと FT2-Link
13.1 リモート Web ダッシュボード(iPad、スマートフォン、PWA)
Decodium には内蔵の Web サーバーがあり、同じローカルネットワーク上の別の機器から局を 操作できます。
有効にする手順
Setup > Display > REMOTE WEB SERVER (iPad / mobile PWA)またはSetup > Reporting > REMOTE WEB DASHBOARD (LAN)を開きます。- サーバーを有効にし、ポートとアクセス用の認証情報を設定します。
- 局のコンピューターの IP アドレスを調べます。
- タブレットやスマートフォンのブラウザーで
http://IPアドレス:ポートを開きます。 - ホーム画面に追加すると、アプリとして使えます(PWA)。
セキュリティ — 有効にする前にお読みください
- サーバーはローカルネットワークでのみ使ってください。インターネットへ公開せず、 ルーターのポートも開けないでください。
- 単純でないパスワードを設定してください。ダッシュボードに到達できる者は、自局を、 つまり自局の送信を操作できます。
- 共用のネットワーク(ホテル、クラブ局、展示会)では、使わないときはサーバーを停止して おいてください。
初心者向けの手順書はソースコードの doc/WEBAPP_SETUP_GUIDE.en-GB.md にあります。
トラブルシューティングの節と、応用のための API エンドポイントの説明が含まれます。
13.2 FT2-Link(試験的)
FT2-Link は、確実なチャットとメッセージのための公開プロトコルで、Decodium の内部で 開発中です。仕様は公開されており、モデムに依存しません。同じ ARQ の仕組みを異なる波形の 上で動かせます。
| プロファイル | 利用者向けの名称 | 目的 |
|---|---|---|
NARROW |
FT2-Link Narrow | 探索、CQ、接続確立、弱信号時の退避 |
W500 |
FT2-Link 500 | 約 500 Hz でのチャットと短いメッセージ |
W2300 |
FT2-Link 2300 | より速いチャットと小規模なデータ転送 |
想定している流れは次のとおりです。NARROW でのビーコンまたは CQ、HELLO の応答、
共通して使える最良のプロファイルの取り決め、データのための W500 または W2300 への
移行、そして広いプロファイルが維持できない場合の NARROW への復帰です。
FT2-Link の動作周期は 15 秒で、FT2 の 3.75 秒とは異なります。
注意。 FT2-Link は試験的なものであり、
W500/W2300のプロファイルは 標準の FT2 ではありません。そのように示してはなりません。送信する前に、使おうと している帯域幅について、自分のバンドと自分の IARU 地域で適用される規則を確認して ください。
第 III 部 — リファレンス
14. 設定リファレンス
設定は 13 のタブに分かれています。以下に、表示される順にすべてのセクションとその役割を 挙げます。
14.1 Station
| セクション | 内容 |
|---|---|
STATION DETAILS |
My Call、My Grid、Auto Grid、IARU Region、Type 2 Msg Gen、Op Call |
STATION INFO |
Station Name、QTH、Rig Info、Antenna、Power (W)、WSPR Power — ログ用のデータ |
14.2 Radio
| セクション | 内容 |
|---|---|
BACKEND CAT |
バックエンドの選択(Native、Hamlib、TCI、OmniRig)と CAT プロファイルの管理 |
CAT CONTROL |
ポート、速度、シリアルの設定、PTT の方式、接続の確認 |
SPLIT OPERATION |
None、Rig、Fake It |
DIAGNOSTICS |
周波数とモードの読み出し、PTT の確認、PWR/SWR/ALC のテレメトリー |
14.3 Audio
| セクション | 内容 |
|---|---|
AUDIO DEVICES |
入力と出力のデバイス、チャンネル(Mono、Left、Right、Both)、無線機側の音声源(Rear/Data、Front/Mic) |
LEVELS |
受信と送信のレベル、受信レベルの自動調整 |
DIRECTORY |
保存先のフォルダー(録音、AzEl データ) |
14.4 TX
| セクション | 内容 |
|---|---|
POWER MEMORY |
Band TX Memory、Band Tune Mem — バンドごとに送信出力と Tune の出力を記憶します |
FREQUENCY AND TIMING |
TX Frequency、TX Slot(First :00/:30 または Second :15/:45)、TX Delay (s)、Allow TX QSY |
READY PROFILES |
4 つの既製プロファイル(14.4.1 を参照) |
AUTO SEQUENCE |
QSO の自動処理の規則(5.4 節) |
FT2 UTILITY |
FT2 の設定、再送、堅牢性、MAM のマルチストリーム(第 6 章) |
WATCHDOG |
際限のない送信に対する保護(14.4.2 を参照) |
CW ID |
CW ID after 73、CW ID Interval (min) — 求められる場合の CW による識別 |
TONE SPACING |
試験と測定のためのトーン間隔 |
14.4.1 Ready Profiles
既製プロファイルは、一貫した設定の組を一度の操作で適用します。
| プロファイル | 想定する用途 |
|---|---|
Balanced (daily QSO) |
既定。日常の運用に適した折り合いです |
Weak-signal / DX hunting |
感度と、限界の信号の救済を優先します |
Contest / high density |
速さと交信ペースを優先し、再送を少なくします |
CPU-limited (Decodium Console / mini PC) |
小型 PC や組み込み機器のために計算負荷を下げます |
適用中のプロファイルには ● active が付きます。プロファイルを出発点として個々の設定を
変えることができます。変更した内容はそのまま保たれ、別のプロファイルを適用するまで
上書きされません。
14.4.2 Watchdog
| 設定 | 意味 |
|---|---|
TX Watchdog Mode |
Off、Time(時間の上限)、Count(繰り返し回数の上限) |
TX Watchdog Time (min) |
連続送信の最大分数 |
TX Watchdog Count |
繰り返し送信の最大回数 |
Log QSO at watchdog timeout |
watchdog が働いた場合も QSO を記録します |
Tune Watchdog (s) |
Tune の時間の上限 |
watchdog は有効にしておいてください。 部屋を離れているあいだに搬送波を出しっぱなしに することを防ぐ保護機能です。
14.5 Display
| セクション | 内容 |
|---|---|
ASPETTO / TEMA |
テーマ、スタイル、インターフェースの色 |
BANDE OPERATIVE |
表示するバンドとバンドプラン |
UI — PERFORMANCE |
インターフェースの品質、プロセス優先度、Qt のスタイル、枠なしの切り離しウィンドウ、スペクトラムの FPS 上限、CPU 負荷の指示 |
FONT |
インターフェースとデコード結果のフォント |
DECODES |
Full Spectrum と Signal RX で表示する列(Dist、Az、Freq) |
MAP AND DISTANCE |
Miles、Greyline、Map All Msgs、Click TX |
ALIGNMENT |
Align、Align Steps、Align Steps 2 — デコード結果の微調整 |
REMOTE WEB SERVER |
iPad やスマートフォン向けのダッシュボード(13.1 節) |
DECODE LIST DISPLAY |
デコード一覧の見た目と行の詰まり具合 |
プロセス優先度について。
High (recommended)が推奨の設定です。Realtimeには 警告が付いています。環境によっては、コンピューターの反応が悪くなったり不安定になった りします。特定の測定を行う場合を除き、使わないでください。
14.6 Decode
| セクション | 内容 |
|---|---|
DECODE PARAMETERS |
デコードの深さと全般的な設定 |
JT65 VHF/UHF |
VHF/UHF に固有の JT65 の設定 |
SIDELOBE CONTROL |
サイドローブの制御 |
DECODE FILTERS |
デコード結果が一覧に載る前に働くフィルター |
14.7 Reporting
| セクション | 内容 |
|---|---|
NETWORK SERVICES |
ネットワークサービス全体の許可 |
DX CLUSTER |
ノード、ポート、ログイン、フィルター |
CLOUDLOG |
URL と API キー |
QRZ LOGBOOK |
API キー |
LOTW |
認証情報と LoTW 利用局の取得 |
LOGGING |
ログの動作と QSO の確認 |
RECORDING |
音声の録音 |
REMOTE WEB DASHBOARD (LAN) |
Web サーバーと認証情報 |
UDP SERVER |
JTAlert、GridTracker などのための UDP プロトコル |
N1MM / EasyLog |
コンテスト向けの連携 |
ADIF TCP |
TCP による QSO の送信 |
14.8 Frequencies
運用周波数の管理です。バンドとモードごとの一覧、追加、変更、.qrg / .qrg.json への
読み込みと保存を行い、外部の一覧を置き換えるのではなく自分の一覧に統合する
(Merge Working Frequencies)こともできます。
14.9 Colors
| セクション | 内容 |
|---|---|
DECODE COLORS |
送信したメッセージ、自局のコールサイン、新しい DXCC(およびバンドごと)、新しい大陸、新しい CQ ゾーンと ITU ゾーン、新しいグリッド、新しいコールサイン、LoTW の印、CQ、DX エンティティ、73/RR73、B4、通常のデコード結果に対する色 |
HIGHLIGHTING |
強調表示の規則 |
COLORI INTERFACCIA |
インターフェースの背景と文字 |
SPECTRUM |
ウォーターフォールとパナダプターのパレット |
14.10 Advanced
| セクション | 内容 |
|---|---|
DATA DOWNLOAD |
補助データの取得 |
STARTUP |
Monitor OFF、Monitor Last、Auto Astro、High DPI、Direct Visual、Slow-PC mode、Low CPU などの起動設定 |
DATA UPDATES |
LoTW 利用局と米国の州データの更新。Force Update があります |
BEHAVIOR |
Quick Call、Force Call 1st、VHF/UHF、Wait Features、Erase Band Act、Clear DX Grid、Clear DX Call、RX>TX after QSO、Alt Erase Btn、No Btn Color |
OPERATING MODE |
Fox Mode、Hound Mode、SuperFox、Show OTP |
CONTEST |
運用種別、交換内容、コンテスト名 |
NTP TIME SYNC |
内蔵の NTP クライアント |
ADV DECODING |
Coherent Avg、Neural Sync、Turbo Feedback、Auto Mode(第 9 章) |
OTP |
OTP Enabled、OTP Seed、OTP Interval、OTP URL |
14.11 Alerts
AUDIO ALERTS — 出来事への音の割り当て(新しい DXCC、新しいグリッド、探しているコール
サイン、直接の呼び出し)。
14.12 Filters
BLACKLIST、WHITELIST、ALWAYS PASS、EXCLUDE TERRITORY、FILTER OPTIONS
(12.3 節)。
14.13 UI Buttons
TOP TOOLBAR(ボタンの表示)と TOOLBAR BUTTON ORDER(並び順。ツールバーと TX パネルの
両方について既定値に戻せます)。
15. キーボードショートカット
送信
| キー | 動作 |
|---|---|
F1 … F7 |
TX1 〜 TX7 のメッセージを選びます |
F9 |
受信を第 1 周期のみ、または第 2 周期のみに切り替えます |
Esc |
Halt — 送信を直ちに停止します |
操作(Ctrl)
| キー | 動作 |
|---|---|
Ctrl+A |
Auto Sequence を切り替えます |
Ctrl+G |
すべての TX メッセージを生成します |
Ctrl+Z |
ZAP モードを切り替えます |
実行(Alt)
| キー | 動作 |
|---|---|
Alt+L |
現在の QSO を記録します |
Alt+M |
デコード一覧を消去します |
Alt+S |
送信を停止します |
その他
| キー | 動作 |
|---|---|
F11 |
全画面(Setup > Display > UI — PERFORMANCE で有効にしている場合) |
一覧の全体はプログラム内の Keyboard Shortcuts で確認できます。
16. 診断とトラブルシューティング
16.1 何もデコードされない
次の順に確認します。
- Monitor は動作していますか。 ボタンは
STOPの表示になっている必要があります。 - ウォーターフォールは流れていますか。 止まっている場合、問題はデコーダーではなく 音声入力デバイスです。
- 受信レベルは妥当ですか。 ノイズフロアが低すぎる場合も、過大入力の場合も、同じ ようにデコードを妨げます。
- 時計は同期していますか。 Time Sync パネルを確認します。FT2 と FT4 では数十分の 1 秒でもすべてを失います。
- モードは周波数に合っていますか。 FT4 の周波数で FT8 を使っても何もデコードされ ません。
- 音声チャンネルは正しいですか。 ステレオのコーデックでは、誤ったチャンネルは無音と 同じです。
16.2 送信しているが誰も応答しない
- PTT が働き、無線機が実際に送信状態になることを確認します。
Setup > Radio > DIAGNOSTICSのテレメトリーを確認します。出力は想定どおりであり、 ALC は動作しないままである必要があります。表示がALC --の場合は値が得られない ことを意味し、0は有効な値です。この二つは別の状態です。- SWR を確認します。
Check SWRはTuneを妨げないので測定と調整ができますが、 実際の送信と Auto CQ は保護されます。 - スロットの外で送信していないことを確かめます。FT2 では保守的な送信ウィンドウ (6.3 節)が遅れた送信を却下します。これが正しい動作です。
16.3 描画と性能の問題
| 症状 | 対処 |
|---|---|
| インターフェースが引っかかる、デコードが遅れる | Slow-PC mode、スペクトラムの FPS 上限、Live Map を閉じる |
| 画面が黒くなる、ウォーターフォールに乱れが出る | Windows では D3D12 ではなく D3D11 の代替を使い、GPU のドライバーを更新します |
| 起動が非常に遅い | 初回起動では正常です(地図のキャッシュとデータ)。続く場合はウイルス対策ソフトと遅いディスクを確認します |
| デコード結果のフォントが揃わない | Setup > Display > FONT で等幅フォントを設定します |
| CPU が常に上限まで使われる | ADV DECODING の設定を減らし、Auto Mode を使い、FT2: adaptive decode を有効にします |
Setup > Display > UI — PERFORMANCE の CPU 負荷の指示は、そのセッションでの過負荷の
回数を数えます。severe のカウンターが増えるなら、コンピューターが追いついていないので
設定を軽くしてください。
16.4 音声が止まる、送信後に搬送波が残る
Decodium にはまさにこの場合のための 送信音声の watchdog があります。この症状が出た ときは次のようにします。
Halt(またはEsc)を使います- 無線機側で PTT が解放されているか確認します
Setup > Audioで音声出力デバイスを確認します- 毎回起きる場合は診断ログを取り、報告してください
16.5 CAT のポートが変わる、二重に現れる
Linux では、再起動をまたいで変わらない /dev/serial/by-id/... の経路を使ってください。
同じ機器が二度現れる場合(/dev/ttyUSB0 と by-id の経路として)、両方ではなく by-id
の経路を選びます。同一の物理デバイスです。
16.6 役に立つ不具合報告の書き方
Decodium には不具合報告のウィンドウがあります。役に立つ報告には次が含まれます。
- プログラムの正確なバージョン(
About Decodium) - オペレーティングシステムとプラットフォーム
- 使用している無線機と CAT のバックエンド
- 運用モードと周波数
- 不具合を再現する手順の説明
- 診断ログ、および不具合がデコードに関わる場合は信号の WAV ファイル
- FT2 の手順の不具合の場合:
FT2 state transition census (log only)を有効にし、記録を 添えてください
17. ファイル、フォルダー、ユーザーデータ
Decodium は Qt が定める標準のシステムフォルダーを、次のために使います。
- 設定
- QML のキャッシュ
- デコード履歴の SQLite データベース(
db.sqlite) CTY.DATと DXCC のデータ- ADIF のログ
- 診断ログ
- 音声の録音
正確な場所はプラットフォームによって異なります。最も確実に見つける方法は起動ログを
読むことです。Decodium が主要な経路を出力します(AppDataLocation、CacheLocation、
データベースの経路)。
設定の完全なバックアップには、設定のフォルダー、ADIF のログ、履歴のデータベースが必要 です。
Decodium には保存形式の移行の仕組みもあります。バージョン間でデータの構造が変わる 場合、既存のファイルは初回起動時に変換されます。それでも大きな更新の前には、データ フォルダーの控えを取るのが妥当な備えです。
18. ソースからのビルド
18.1 依存関係
プラットフォームに応じて次が必要です。
- CMake(3.20 以降)と比較的新しい C/C++ コンパイラー
- Qt 6(
Quick、Qml、QuickControls2、Widgets、Multimedia、Network、SerialPort、Sql、WebSocketsの各モジュール) - Hamlib
- いまも残る従来のコンポーネントのための Fortran コンパイラー(
gfortran) - Boost と、ビルド用ファイルに記載されたその他の依存関係
18.2 ビルド用スクリプト
リポジトリには主要なプラットフォーム向けのスクリプトが用意されています。
| ファイル | 用途 |
|---|---|
build-linux.sh、docker-build-linux.sh |
Linux 向けのビルド。コンテナー内でも可 |
build-arm.sh |
ARM/aarch64 向けのビルド |
build-intel-x64.sh |
Intel x86_64 向けのビルド |
build_and_package.bat、reconfigure_and_build.bat |
Windows でのビルドとパッケージ化 |
Dockerfile.ubuntu-x64、Dockerfile.trixie-arm |
再現可能なビルド環境 |
Windows に固有の注記は doc/building on MS Windows.txt とその周辺のファイルにあります。
macOS への移植は doc/MACOS_PORTING_v1.2.0.md に記されています。
18.3 テスト
tests/ ディレクトリーには単体テストと、デコーダーの実装同士の比較が含まれます。FT2 と
FT2-Link のためのテストも含みます。実行するには次のようにします。
ctest --output-on-failure
デコードの各段を比べるテストは、デコーダーへの変更が感度の後退を招いていないことを 確かめるための正しい道具です。
19. 用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ADIF | アマチュア無線のログを交換するための標準形式 |
| ALC | 無線機の Automatic Level Control。デジタルモードでは動作させません |
| AP | A priori。あらかじめ分かっている情報で、デコードの助けに使います |
| Auto Sequence | QSO のメッセージ手順を自動で進める機能 |
| B4 | Before。そのバンド、そのモードですでに交信した局 |
| CAT | Computer Aided Transceiver。コンピューターからの無線機の制御 |
| DT | 受信した信号と、想定するスロットとの時間差 |
| DXCC | DX Century Club のプログラムにおける地理的単位 |
| Fox / Hound | DX ペディションでの役割。Fox がペディション、Hound が呼ぶ側 |
| FT2 | Fast Track 2。このプロジェクトで作られた、スロット 3.75 秒の 4-GFSK モード |
| GFSK | Gaussian Frequency Shift Keying。ガウスフィルターを用いた周波数シフト変調 |
| Grid / ロケーター | Maidenhead の座標(例: JN71DC) |
| LDPC | Low-Density Parity-Check。FTx 系のモードが使う誤り訂正符号 |
| MAM | Multi Answer Mode。複数の QSO を並行して進める機能 |
| OSD | Ordered Statistics Decoding。限界の信号に対するデコード手法 |
| PTT | Push To Talk。送信へ切り替える操作 |
| QSB | 受信信号の強度の変動 |
| スロット / T/R 周期 | 受信と送信が交替する時間の区切り |
| SNR | 信号対雑音比(dB)。2500 Hz の帯域幅に換算した値 |
| Split | 受信周波数とは別の周波数で送信すること |
| TCI | 一部の無線機と SDR ソフトウェアが使う制御プロトコル |
| ZAP | 混信や不要な信号を抑えるモード |
20. クレジット、ライセンス、連絡先
プロジェクト
- Martino Merola — IU8LMC — FT2 の考案者、DECODIUM の lead developer
- Salvatore Raccampo — 9H1SR — C++ コア、macOS と Linux のビルドおよびパッケージ
- FT2 コミュニティの試験者と協力者。近年のリリースの作業の多くは、その報告に導かれて きました
- プログラムの各言語版を維持しているコミュニティの翻訳者
コードの由来
Decodium は WSJT-X の系列に由来します。WSJT-X は Joe Taylor K1JT、Steve Franke K9AN、
Bill Somerville G4WJS ほかプロジェクトの著者によって開発され、GPL で配布されています。
ソースコードに含まれる AUTHORS、THANKS、COPYING の各ファイルに、完全な帰属表示と
ライセンスが記されています。本プロジェクト固有の成果 — FT2 プロトコル、書き直された
デコーダーとモジュレーター、QML のインターフェース、内蔵サービス — はコミット履歴と
CHANGELOG.md に記録されています。
ライセンス
Decodium 4.0 Core Shannon は自由ソフトウェアであり、GNU General Public License 第 3 版で配布されています。このライセンスの条件のもとで、使用、調査、改変、再配布ができ ます。本プログラムは、適用される法令が認める範囲において、いかなる保証もなく提供 されます。
支援を得られる場所
- プロジェクトのサイト: ft2.it
- コミュニティとサポート: community.ft2.it
- Telegram チャンネル FT2 Digital Mode
- 技術的な報告: GitHub リポジトリの Issues
運用にあたっての最後の注記
Decodium は送信機を制御します。電波に出るもの — バンド、帯域幅、出力、時間帯、許可 — についての責任は、免許を有するオペレーターにあります。本プログラムの試験的な機能、 とくに FT2-Link の広い帯域のプロファイルとマルチストリームの各モードは、自分のバンドと 自分の IARU 地域で適用される規則を確認したうえで使ってください。
73 de IU8LMC